Citations:辛抱強い
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Japanese citations of 辛抱強い
- 1912, 森鴎外, 鼠坂:
- 支那人は辛抱強いことは無類だよ。
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- 1912, 夏目漱石, 彼岸過迄:
- そうしてこの道をもう少し辛抱強く先へ押して行ったら、自分が今まで経験した事のない浪漫的な或物にぶつかるかも知れないと考え出す。
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- 1914, 與謝野寛、與謝野晶子, 巴里より:
- 我ながら随分辛抱強いと考へて居た自分が今では次第に堪へ力が無くなつて行く。
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- 1920, 三木清, 人生論ノート:
- 場當りの印象や氣紛れな直觀をもつてではなく、辛抱強い愛としなやかな洞察によつてそれを把握するのである。
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- 1922, 内藤鳴雪, 鳴雪自叙伝:
- この通訳官は中途から辞職して帰った者も多かったが、忰は幾らか辛抱強いので、一度かなりな大病をしたのも押して務めて終に、出征軍の凱旋と共に帰朝した。
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- 1926, 小酒井不木, 外務大臣の死:
- あの芝居を行ったときには、無論、誰が犯人であるかを知る由もなく、ああして置いて、その後、犯人が私に接近して来る時節を辛抱強く待っていたのです。
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- 1927, 島崎藤村, 山陰土産:
- 長さ二百五十間、幅二十間の埋立地をつくり、二百間あまりの岸壁を立て、總延長千六百間の餘にも及ぶ防波堤を築くために、五年間も一つの根氣仕事を續けて來たといふやうな、そんな辛抱強い人達が、その小山の上の土木出張所に働いてゐた。
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- 1929, 犬養健, 亜剌比亜人エルアフイ:
- アマタルは仲間の私たちにも黙つて、幾日か辛抱強くホテルの土塀の上に寝そべりながら、機会を待つてゐました。
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- 1929, 渡辺温, 或る母の話:
- 併し、私はやっぱり、たとえば、ペア・ギュントの帰りを頭が白くなる迄も辛抱強く待っていたソルヴェジのように、どんなに寂しく永い間置きざりにされていようとも、一生の中には何時か帰って来てくれる日があるような気がして、甲斐なく望みをかけていました。
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- 1930, 南部修太郎, 自分のこと:
- それが一方では自分を内面的にし、強情で辛抱強い性質を作り、自然と文筆生活に向はせるやうな素因となつたのだ。
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- 1934, 堀辰雄, 手紙:
- 病氣はこつちで辛抱強く馴らしてやるがいいんだ。
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- 1935, 島木健作, 黎明:
- 粗暴なふるまひは影をひそめ、無口になり、酒も飮まず辛抱強く働いた。
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- 1935, 岡本かの子, 上田秋成の晩年:
- 一体が、さういふふうな女でもあるし、京都生れで、辛抱強いのに生れの性といふ考へが、こつちの頭にあるものだから、ただかういふ風に苦労をするやうにできて来た女が老婆になつても、根よくことこと働いて居る家具のやうで、その点が、めづらしかつたのだ。
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- 1937, 海野十三, 『地球盗難』の作者の言葉:
- それは宇宙の神秘を取扱ったり、妙な生物が他の遊星から飛来することなどは『崩れる鬼影』にちょっと似ているが、作者の覘ったところはその題名に示す『地球盗難』なる不可思議なる四文字に籠っているのであって、自分としても相当苦労をした作品であるが、尚、これを書き上げるについて、柴田|寛氏の激励と、友人|千田実画伯こと西山|千君の卓越した科学小説|挿絵と、原稿|催促に千万の苦労を懸けた林誠君の辛抱強さとがなかりせば、到底完成しなかったであろう。
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- 1937, 久生十蘭, 魔都:
- 総監の方もこの癖をよく嚥み込んでいると見えて、またか、というような顔をしながら、辛抱強くいつまでも待っている。
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- 1938, 織田作之助, 雨:
- 二時間ばかりも辛抱強く待って、やっと改札口から出て来る水原の姿を見つけることが出来た。
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- 1942, 中島敦, 狼疾記:
- しかし、辛抱強く聞分けてその意味を拾い、それを普通の言葉に直して見ると、その時M氏の洩らした感懐は、大体次のようなものであった。
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- 1945, 海野十三, 地球発狂事件:
- もうどこかへ行ってしまったかと思ったエミリーが、辛抱強く運転席の隣に座って待っていた。
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- 1946, 宮本百合子, 幸福の建設:
- それは女の方は辛抱強いということなのです。
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- 1949, 林芙美子, 下町:
- 人間の辛抱強さにも限度があるとりよは独りで怒つてゐた。
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- 1951, 宮本百合子, 一つの芽生:
- 人間らしい辛抱強さと、勇気と愛とをもってジイッと持ち堪え、突き進んで行かなければならない現実の一事件である。
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- 1957, 久生十蘭, 肌色の月:
- 久美子は広間の中ほどのところに佇み、秘密めかしい訪問者の入ってくるのを辛抱強く待っていた。
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