Citations:竦む
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Japanese citations of 竦む
- 1909, 夏目漱石, 永日小品:
- 自分は火鉢の傍に竦んだまま、上眼遣をして、這入って来る長沢を見上げながら、寒くて動けないよと云った。
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- 1919, 豊島与志雄, 楠の話:
- そして庭をぬけて楠の方へ行こうとすると、私の足は其処に竦んでしまった。
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- 1922, 豊島与志雄, 幻の彼方:
- ぞっと竦んだ。
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- 1923, 豊島与志雄, 悪夢:
- その静けさから、私はぞっと身が竦むような感じを受けた。
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- 1924, 牧野信一, 明るく・暗く:
- ……あんなに美しい百合子は、一体どんな男と恋をするだらう! 彼はそんなことを考へて、体の竦む想ひをした。
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- 1924, 豊島与志雄, 好意:
- 看護婦が意味の分らない目配せを私の方にして、不機嫌そうに出て行った時、私はもう蛇の前に出た蛙のように竦んでしまったのである。
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- 1924, 豊島与志雄, 或る男の手記:
- それを聞くと、私は頭から水でも浴びたように、ぞーっと身体が竦んでしまいました。
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- 1924, 豊島与志雄, 同胞:
- けれど祖母の前に出ると、茂夫は妙に竦んでしまった。
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- 1925, 豊島与志雄, 童貞:
- ふと、咽せ返るような追想に、足が竦んでしまった。
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- 1925, 豊島与志雄, 不肖の兄:
- 僕はなぜだかぞーっとして竦んでしまった。
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- 1933, 牧野信一, 心象風景(続篇):
- 私は決して呆けたわけではなく、仮に形容した彼女の言葉が、そのまゝ適中してゐたので両脚が竦んだのである。
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- 1934, 海野十三, 恐怖について:
- 全身が竦んでしまつたのだ。
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- 1934, 坂口安吾, 文章その他:
- 二人はぎよつとして身を竦ませる。
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- 1934, 矢田津世子, 凍雲:
- 奥さんと話している間、お高は、袂で片頬を隠すようにしていたが、大きな疵あとが、眼の下から頸部へかけて、黒ずんだ溝をつくり、そこだけ皮膚がひきつっているため、ちょうど顔半分が竦んでいるようにみえたという。
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- 1934, 牧野信一, 鬼涙村:
- ――私は堪らぬ義憤に駆られて、夢中で後を追ひはじめたが忽ち両脚は氷柱の感で竦みあがり、空しくこの残酷なる所刑の有様を見逃さねばならなかつた。
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- 1934, 牧野信一, 病状:
- ――まことに胸のすく見事な調子だ! と私は感心したがそれが若し自分の敵から投げられる科白だつたらと想ふと、聞くだに五体が竦む怕ろしさだつた。
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- 1934, 牧野信一, 剥製:
- Zは私が飛び込んだ異様の物音に仰天して、鼻先に吊られた空の飼馬桶を蹴り飛し、その反動に鼻面を打たれて、呆然たる胴震ひに竦んでゐた。
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- 1934, 牧野信一, 早春のひところ:
- そんなに云はれると、私もつひその気になり、あんなことぐらゐならと眼を据ゑるのだが、いざとなると、千仞の谷底へ飛び降るかのやうに胸が冷え、脚が竦むのです。
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- 1934, 豊島与志雄, 道化役:
- 彼女は竦んだように固くなって、無理な硬ばった微笑を浮べた。
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- 1935, 小栗虫太郎, オフェリヤ殺し:
- その瞬間、ロンネの長身が竦んだように戦いて、殆んど衝動的らしい、苦悩の色が浮かび上った。
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- 1936, 海野十三, 深夜の市長:
- 僕は身体が竦むように感じた。
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- 1936, 北條民雄, いのちの初夜:
- 前を見てあっと棒立ちに竦んでしまう。
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- 1936, 坂口安吾, 禅僧:
- 苦悶のために表情は歪み、足は竦んで動けなかつた。
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- 1936, 坂口安吾, 狼園:
- そして三千代は竦みながら私を凝視め、がつかりしたやうに笑ひだした。
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- 1936, 坂口安吾, 老嫗面:
- 頭のしんへ突きぬける傷の痛さに泣き狂ひながら、子供は母の心を知り、茫然己れを失ふやうな竦む思ひを感じつづけた。
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- 1936, 矢田津世子, 女心拾遺:
- 唐沢氏に気兼ねをして、おずおずと居竦んでいるおしもが不憫だというよりは、おしもを其処におく無智の仕業が哀しまれた。
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- 1937, 岡本綺堂, 十番雑記:
- 傾きかかった古家の薄暗い窓の下で、師走の夜の寒さに竦みながら、当時の所懐と所見とを書き捨てたままで別にそれを発表しようとも思わず、文庫の底に押込んでしまったのであろう。
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- 1943, 正岡容, 小説 圓朝:
- ハッと次郎吉はまた身が竦んだ。
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- 1947, 坂口安吾, 決闘:
- 愈々来たか、ダメか、と思ふと一両日は時々いはれなく竦むやうな、全身冷えきる心持に襲はれたものであつた。
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- 1947, 坂口安吾, 金銭無情:
- 死刑執行といふ時に、こんなふうに竦んでしまつて歩くことができなくなるのかも知れない。
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- 1949, 田中英光, さようなら:
- 顔を覗かせただけでも、下から吹きあげる冷たい烈風、底に無表情に横たわる水のない沼土までの遠さなぞに竦み上がる崖上から、十四、五の少年中国兵が鳥のような叫声をあげ、鳥のように舞い降りたのだ。
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- 1949, 坂口安吾, 現代忍術伝:
- 神の使者の声がかゝると、若者たちの分も自分が叱られるように思われて、身の竦む思いがするのであった。
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- 1950, 豊島与志雄, 復讐:
- 突然、私は竦んだ。
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- 1951, 宮本百合子, 禰宜様宮田:
- 道理の有無に関らず、彼等を一竦みに縮み上らせるのは、訴えてやるぞという言葉である。
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- 1952, 豊島与志雄, 花子の陳述:
- それは某大学の学生ですが、時々、電波が来た、電波が来た、と怖がって、一週間ばかり家の中に竦んでいるそうです。
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