Citations:毒舌
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Japanese citations of 毒舌
- 1909, 永井荷風, 伝通院:
- なぞと当意即妙の毒舌を振って人々を笑わせるかと思うと罪のない子供が知らず知らずに前の方へ押出て来るのを、また何とかいって叱りつけ自分も可笑そうに笑っては例の啖唾を吐くのであった。
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- 1910, 夏目漱石, 門:
- すると、宗助にはそれが、真心ある妻の口を藉りて、自分を翻弄する運命の毒舌のごとくに感ぜられた。
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- 1916, 種田山頭火, 最近の感想:
- 広い正しい心は毒舌や先入見や一時の感情を超絶する。
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- 1917, 葛西善蔵, 贋物:
- 「お継母さんはあのとおり真向な、念々刻々の働き者だからいい人だと思うけれど、何しろあの毒舌には敵わん。
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- 1919, 芥川龍之介, 開化の良人:
- 君なんぞは気をつけないと、すぐにメリメの毒舌でこき下される仲間らしいな。
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- 1920, 山村暮鳥, ちるちる・みちる:
- 馬と馬は仲善く、鼻をならべて路傍の草を噛みながら、二人が半死半生で各自の荷馬車に這ひあがり、なほ毒舌を吐きあつて、西と東へわかれるまで、こんな話をしてゐました。
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- 1925, 国枝史郎, 神州纐纈城:
- 「おお、おお船頭どんなものだい」船の中間に頑張りながら、彼は毒舌を揮い出した。
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- 1926, 葉山嘉樹, 海に生くる人々:
- 「暗くて寒いことあ今始まったこっちゃないや、おまけに風呂だってありゃしない、これでもおれらは、人間並みは、人間並みなのかい」と藤原が後ろから、燃えるような毒舌を打っつけた。
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- 1927, 宮本百合子, 街:
- 彼女の浮々した毒舌に黙って微笑しつつ、ダーリヤは、新しく来た客のために茶を注ぎ、寝台の上へ引込んだ。
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- 1928, 山本勝治, 十姉妹:
- だが、慎作は祖父の毒舌には別に反感も覚えなかった。
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- 1931, 海野十三, 国際殺人団の崩壊:
- 「薬学者連中が毒瓦斯にやられるなんて、ちょっと妙な話じゃね」博士は、毒舌を弄するというのでもなく、これだけのことをスラスラと言ってのけた。
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- 1932, 嘉村礒多, 途上:
- 自炊を嫌ふ階下の亭主の当てこすりの毒舌を耳に留めてからは、私はたいがい乾餅ばかり焼いて食べてゐた。
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- 1933, 牧野信一, 真夏の朝のひとゝき:
- ハルミは私の毒舌に刃向ふ代りに、窓下を見降して顔を顰めた。
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- 1937, 長谷川時雨, 田沢稲船:
- 事あれかしの世間は、我儘娘の末路、自由結婚、恋愛|三昧の破綻を呵責なく責めて、美妙に捨られた稲舟は、美妙を呪って小説「悪魔」を書いていると毒舌を弄した。
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- 1938, 小栗虫太郎, 一週一夜物語:
- 彼女一流の毒舌が、このときはまったく苦痛のなかから発せられました。
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- 1939, 神西清, 飜訳のむずかしさ:
- チェーホフも同じような毒舌を「手帳」のなかで書いている。
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- 1941, 田畑修一郎, 医師高間房一氏:
- 頭の鋭い狷介な老人で、非常な毒舌家であつた。
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- 1943, 岸田國士, 「サント・ブウヴ選集」推薦の言葉:
- フランス文学の理解は、彼の「毒舌」に負ふところが多いことを、誰でも認めるだらうが、たゞ批評に魅せられることを望むものも亦、彼の業績を一瞥すべきである。
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- 1945, 太宰治, お伽草紙:
- 亀の毒舌は竜宮に着いたら、何だかまた一段と凄くなつて来た。
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- 1946, 坂口安吾, 女体:
- 仁科の媚態は、谷村の毒舌の結果の如くであつたから、谷村は多くのことを思はずに過してきたのである。
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- 1949, 豊島与志雄, 悲しい誤解:
- 淋しさが毒舌になってゆき、その毒舌が、しみじみと自分の心にしみた。
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