Citations:いそいそ

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Japanese citations of いそいそ

  • 1887, 二葉亭四迷, 浮雲:
    早くお勢に逢いたい、早くつまらぬ心配をした事を咄してしまいたい、早く心の清い所を見せてやりたい、ト一心に思詰めながら文三がいそいそ帰宅して見るとお勢はいない。
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  • 1897, 清水紫琴, したゆく水:
    三は後からいそいそと。
    Three will come later.
  • 1898, 徳冨蘆花, 小説 不如帰:
    は御自分は華手がお好きなくせに、お嬢様にはいやアな、じみなものばかり、買っておあげなさる」とつねにつぶやきし姥の幾が、嫁入りじたくの薄きを気にして、先奥様がおいでになったらとかき口説いて泣きたりしも、浪子はいそいそとしてわが家の門を出でぬ。
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  • 1903, 泉鏡花, 薬草取:
    人可懐くいそいそ寄ると、いずれも屈竟な荒漢で。
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  • 1904, 河口慧海, チベット旅行記:
    しかし今日早く願いを出して置かないとまた遅くなりますから今日御案内致しましょう」といって、いそいそ関所へ連れて行ってくれることになりました。
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  • 1909, 北原白秋, 邪宗門:
    いそいそと、あはれ、女子。
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  • 1912, 岡本綺堂, 平家蟹:
    今までしおれたる玉琴は、那須の迎いと聞きて俄かにいそいそする。
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  • 1917, 種田山頭火, 白い路:
    久々で母子打連れて外出するので、いそいそとして嬉しそうに出て行く。
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  • 1918, 小山内薫, 梨の実:
    やがて、子供と爺さんは箱と綱を担いで、いそいそと人込の中へ隠れて行ってしまいました。
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  • 1919, 芥川龍之介, :
    そこでお君さんもほかに仕方がないから、すぐに田中君へ追いつくと、葉を振った柳の並樹の下を一しょにいそいそと歩き出した。
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  • 1920, 徳田秋声, 蒼白い月:
    今日が新婚旅行のようなもんだっせ」雪江はいそいそしながら、帯をしめていた。
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  • 1923, 宮本百合子, 「母の膝の上に」(紹介並短評):
    夕方かえると、子供達は、いそいそとして挨拶に来、彼女を悦ばせます。
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  • 1925, 国枝史郎, 大鵬のゆくえ:
    用人の三右衛門はいそいそとして若い主人を迎えるのであった。
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  • 1927, 渡辺温, 可哀相な姉:
    果して、、彼女は並木の木蔭からいそいそ走り出ると、ニッコリ笑いかけて、優雅な身振りで可愛らしい両手をさしのべた。
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  • 1928, 小酒井不木, 好色破邪顕正:
    再び座敷にかえって血に染った畳を一瞥し、やがて康雄は、いそいそと大平氏宅を出た。
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  • 1930, 牧野信一, 変装綺譚:
    ――一日の務めを終へて、いそいそと帰路を急いで行く人達、夕食後の散歩に手を携へて出かけて来た恋人同志、酒場へ行かう、酒場へ行かう! と先を急いで行く若者達、いや俺はダンス・ホールへ行くのだ――と振り切つて行く者。
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  • 1931, 小川登喜男, 一ノ倉沢正面の登攀:
    そして夕闇が全く岩壁を飲込んでしまうまで、暗い壁を幾度も眺め返しつつ、快い空想に耽りながら、いそいそと準備を整え寝に就いたのだった。
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  • 1932, 土田耕平, 八の字山:
    おにぎりの包を背負つて、先に走つたり、立ちどまつたり、いそいそと行く幼い私。
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  • 1933, 岡本かの子, 秋の夜がたり:
    おとうさんが、きつぱりと云ひますと、先に云ひ出したおかあさんがいそいそとしたなかにもすこし恥し相な赫らめた顔色を見せました。
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  • 1934, 西尾正, 陳情書:
    稍々あって男が二三寸格子戸を開き、どうぞ、と声を掛けたので、いそいそと内部へ這入りましたが、男は私を玄関の三和土の上框に座布団を置いて坐わらせた丈で、何故か室内には招じ入れませんでした。
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  • 1935, 島木健作, 黎明:
    晩には太田のところへ行つていろいろな打合せをするのだと思ふと、熊吉は朝からなんとなくいそいそとした氣持だつた。
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  • 1936, 北條民雄, いのちの初夜:
    今度死ねなければどんな処へでも行こう、そう決心すると、うまく死ねそうに思われて、いそいそと出かけて行ったのだったが、岩の上に群がっている小学生の姿や、茫漠と煙った海原に降り注いでいる太陽の明るさなどを見ていると、死などを考えている自分がひどく馬鹿げて来るのだった。
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  • 1937, 山中貞雄, 森の石松:
    お半、喜んで、いそいそと立つ。
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  • 1938, 島崎藤村, 新生:
    節子はいそいそと支度した。
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  • 1939, 太宰治, 皮膚と心:
    五年ぶりに帰朝する御主人をお迎えにいそいそ横浜の埠頭、胸おどらせて待っているうちにみるみる顔のだいじなところに紫色の腫物があらわれ、いじくっているうちに、もはや、そのよろこびの若夫人も、ふためと見られぬお岩さま。
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  • 1940, 大阪圭吉, 香水紳士:
    そんなわけで、早々にお家を飛びだすと、いそいそとして東京駅へやって来たクルミさんである。
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  • 1941, 野上豊一郎, 吹雪のユンクフラウ:
    若い娘たちがいそいそと立ち働いていた。
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  • 1943, 野口米次郎, 能楽論:
    熊野は『あら嬉しや、尊やな、是れ観音の御利生なり』と伏し拝んで、いそいそ退くのである。
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  • 1944, 織田作之助, 電報:
    オトラ婆さんは隣の家を畳んでいそいそとやって来たが、鶴さんはその夜ふいと出て行ったきり戻って来なかった。
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  • 1946, 海野十三, 骸骨館:
    骸骨係の清君、一郎君、ブウちゃん、良ちゃん、鉄ちゃんの五人は、道具などをかかえていそいそと薄ぐらい骸骨館の中へ入っていった。
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  • 1948, 原民喜, 火の踵:
    その凹凸の小路をヴアイオリンのケースを提げた若者たちがいそいそと通つてゐた。
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  • 1949, 林芙美子, 下町:
    二日ほどして、りよは、留吉を連れていそいそと四ツ木の鶴石のところへ出掛けて行つた。
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  • 1952, 高田保, 恋文:
    よくお揃ひでお出で下すつたとその男はいそいそとそれを迎へ、まあお茶でもと七厘の下へ焚きつけたのが、昔のその彼女からの恋文の束だつたなどといふのはどうか。
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  • 1953, 神西清, 地獄:
    中川は平生の横着さに似ず、妙にいそいそした身ぶりで、気味の悪いほどバラ色をした太い指を器用にはたらかせてゐた。
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  • 1954, 久生十蘭, あなたも私も:
    サト子は、解放された思いで、いそいそとベッドの端から腰をあげた。
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  • 1955, 三好十郎, 樹氷:
    そいで、いそいそしながらやって来てみたら、昨日横田が現われて、春子さんたちを東京へ連れて行ってしまった後。
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